CBD(カンナビジオール)は衣類の材料として馴染みのある天然の”麻由来の抽出物”で、国内外を問わず注目を集めている成分です。
現在、欧米やヨーロッパを中心に広く医療への応用の可能性があるとみられ研究が進められており、海外では衣料品や健康食品、ペットフード、化粧品などにも使用されている安全性の高い原料です。
日本でも近年、このCBDを用いた製品が広く知られてきており、20代から40代の方を中心に話題になっております。
とは言え、日本ではまだまだ知らない人のほうが多いのも事実。
また、CBDにはいろんな製品があるけれど、どんな商品を、どんな目的で、どのくらいの量を摂取すれば良いのか分からないという方も少なくありません。
ここでは、世界中を通して注目されている”CBD”について、詳しく解説していきます。
- カンナビノイドについて
- CBDの歴史
- THCとは?
- 違法じゃないの?
- 原料について
- CBD以外のカンナビノイドについて
カンナビノイドについて
「カンナビノイド」とは、大麻に含まれる生理活性化物質の総称です。
大麻にもヘンプにも含まれ、私たちの体がバランスを保つのを助ける役目を担っています。
大麻は伝統医学や西欧医学の実践で数千年前から安全に使われてきた植物です。
化学療法の副作用や痛みを緩和させてくれるなどの効果は、現在でも「医療大麻」として特に海外で多く用いられています。
植物性カンナビノイドと内因性カンナビノイドについて
実は「カンナビノイド」とひと口に言っても、大麻草から採れるカンナビノイドである”植物性カンナビノイド”と、身体が自分で作り出す化合物”内因性カンナビノイド”の2種類が存在します。
内因性カンナビノイドの産生には、主にオメガ3脂肪酸、他には魚やナッツ類、卵などから採り入れることができます。
CBDの歴史
CBD(カンナビジオール)は、大麻に含まれるカンナビノイドの一つです。
身体中の細胞レベルで影響を与えるため、パーキンソン病、多発性硬化症、繊維筋痛性、小児てんかんなどの症状を改善させる可能性があると言われています。
(※海外では既に小児てんかんの処方薬としても使われています)
CBDには強力な抗酸化作用と神経保護作用があり、ヒトが摂取しても安全と言われています。
アメリカでは医療大麻に関する臨床試験は150件以上行われ、たとえば認知症の症状の緩和や回復に、CBDがどう役立つかについての研究なども複数行われており、他にも脳卒中の予防や治療に役立つことも明らかになりつつあります。
統合失調症、双極性障害、うつ病を含む広い意味での精神障害にも、CBDが持つ「抗精神病薬」としての作用に注目されているのです。
マウスなどで行う前臨床試験では好結果が出ているCBD。
ヒトで行う臨床試験では裏付けできるほどの臨床データはまだまだ少ないですが、現在も行われている臨床試験では、
アルコール依存症、双極性障害、コカイン依存症、てんかん、乳児痙攣、子宮頸がん、多発性硬化症、統合失調症などなど、さまざまな病気や神経障害などが日々行われております。そして、これらの研究により、女性の生殖器系にはカンナビノイド受容体が数多く存在することも明らかになりました。
THCについて
THCとは?
テトラヒドロカンナビノールの略で、大麻草の樹脂線の中にできる精神作用のある化合物。
脳内の思考、記憶、快感などを司る部位に集中して発現する「カンナビノイド受容体」と呼ばれる特定の受容体と結合する。
THCによる”ハイ”の状態は、時間や空間の感覚の変化、食欲増進、短期の記憶障害、幸福感、時にはだるさなど様々な作用を引き起こすと言われています。
しかし、低容量摂取の場合、THCには痛みや筋肉のけいれんを和らげたり、吐き気を抑えるなどの作用もあると言われています。ただし、使う人の年齢や容量、摂取方法や摂取頻度によっても大きな違いがあります。
大麻草に含まれる個々のカンナビノイドの一つ「THC(テトラヒドロカンナビノール)」が単離されたのは、(=THCが発見されたのは)1964年です。
THCは「ハイ」になることで知られ、違法とされるカンナビノイドです。日本ではTHCが含まれているものは全て禁止されていますが、THCを含むフルスペクトラムまたは全草抽出の大麻製剤は通常、気分を穏やかに和ませる効果があると言われています。
中等量のTHCは幸福感を呼び起こし、うっとりするようなリラックス気分にしてくれるんだとか。医療効果として疼痛知覚、気分、空腹感、筋肉の動きのコントロールなどに影響を与えると言われています。
THCは先入観なしに正しい用量で用いれば、その多幸感自体に癒しの効果があり、人生を見直す経験になる可能性があります。
THCには、炎症やアレルギー反応を緩和し、抗がん剤に伴う吐き気や神経痛を防ぎ、エイズ患者の食欲を増進させる効果があると言われています。こうした重篤な疾患を症状を軽減させるためには高用量のTHCを必要とする場合があります。
THCを使う時に重要なのは、初めは少量から始めてゆっくりと用量を増やしていくこと。これは、自分に合った医療大麻の用量を知るための方法であり、独自の治療効果と精神作用のバランスがとれた最適量を見つけるためです。
違法じゃないの?
THCとCBDの違いについて
THCとCBDの大きな違いの1つは、CBDは多幸感を生まない(=ハイにならない)という点です。大麻草にもヘンプにもTHCとCBDはそれぞれ含まれていますが大麻草の方がTHCは多く、ヘンプの方がCBDの割合が多いことが一般的です。
また、大麻の過剰摂取で死に至ることはほぼ不可能です。国立がん研究所は「カンナビノイド受容体は、オピオイド受容体と異なり、呼吸機能を制御する脳幹に分布していないため、大麻及びカンナビノイドの過剰摂取死は起こらない」としています。
原料について
アイソレート(単離)